北九州三大焼飯を考える

こんにちは。北九州フードフェスティバル実行委員の中川と言います。日々、ごはんのことばかりを考えて生きています。北九州のことを考えると「食べものが旨い」ということが重要なポイントですよね。食文化が多様であることは北九州の大きな魅力であると言えます。特に、うどんやラーメンなどの麺類に関しては、幅広いジャンルで名店が揃っています。これこそがダイバーシティと呼ばれる世界です。社会人になってから20年近くたちますが、日々フィールドワークを重ねて続けています。高血圧です。

大師ラーメン(八幡西区大平)

昨年のクリスマスにも当然のようにフィールドワークに出ておりまして、八幡西区大平にある『大師ラーメン』さんでチャーハンと小ラーメンのセットをいただきました。こちらです。

ここのチャーハンは飴色になるまで炒めた玉ねぎが魅力の中心です。濃厚な甘みが口の中に広がります。パラパラ系とは一線を画すしっとり系チャーハンです。旨い。はるか昔に家で食べた、母親が作ったしっとりチャーハンのことをノスタルジーと共に思い出します。いいんですよパラパラじゃなくても。誰ですかパラパラが至高みたいな風潮を作ったのは。

で、ミニラーメンのセットで850円。ここに限らずですが、北九州のラーメン屋さんってどこも安すぎませんか?玉ねぎを炒めるために鍋を振り続けているおじさんの苦労を思うと申し訳ない金額です。誰かちゃんと後を継いでほしいと切に願います。駐車場が6台分くらいありますが、お昼時は人が多くてなかなか止めることができません。地元で愛される人気店はこういうものですよね。

それで、ふと、これは「偉大な焼飯」だなと思いました。これは「北九州三大焼飯」のひとつだなと閃いたんですね。そうなると、他の「偉大な焼飯」とはどこになるだろうかと考えてしまいました。「北九州三大焼き飯」について考え始めると気になってしまいますよね。

月天(小倉北区田町)

もう1件、大好きな店がありまして。それは小倉北区田町にある『月天』さんです。次の日早速『月天』さんにも伺いました。こちらです。

とにかく質が高く、バランスが良い。王道の旨い旨い焼き飯。ずっと変わらない慈愛に満ちた味。ラーメンもそうなんですけど優しいんですよ。毎日でも食べられる味です。

以前、北九州でラーメン屋を始めた知人が「焼飯を提供するなら月天クラスの焼飯を出さない駄目だ」と指導されるレベル。北九州随一の焼き飯です。小倉で月天の悪口を言う人に会ったことがないくらい、全方位に愛される焼き飯です。もちろんラーメンも美味しいのですが、ラーメンのほうを焼き飯に合わせてきているんじゃないかという疑惑が僕の中にずっとあるくらい、ラーメンは焼き飯の邪魔をしません。北九州は豚骨系ラーメンが主流なのですがこちらはかなりあっさりした味になっています。ついラーメンも一緒に食べたくなりますので、ミニラーメンのセットがお勧めです。ただこちらもランチの時間は人が多すぎて駐車場に苦労することも多いです。

上記の2軒に関しては偉大な焼飯だと思います。間違いなく「北九州三大焼飯」で良いと思います。個人の意見です。

しかし、つい「三大」焼飯だと閃いてしまったのは不覚でした。さらにそれをツイートしたり、自慢げに話したりしていた結果、「もうひとつはどこですか?」というご意見を多々いただくことになってしまいました。

そこで私は「北九州三大焼飯」を決める旅に出ることにしたのです。

(焼飯の表記においては、焼き飯、炒飯、チャーハンなどいろいろありますが、ここでは一旦、統一して「焼飯」でいきたいと思います。スマホで急いで撮影した写真ばかりですので、少々ピントがぼけているのはご容赦ください。全て自分で撮影して全て完食しました。)

北九州三大焼飯を探して

ここからが大変でした。「好きな焼飯の店」はもちろん北九州に住む人それぞれの心の中にありますよね。しかし「三大」となると、様々な軸があるんです。「旨い」ことだけが偉大かというとそうでもない気がします。そういうわけで、私は「三大焼き飯」とは何かを探す旅に出ることにしたのです。まずは情報収集から。

このようにツイートしたところ名店情報が寄せられましたので、まずはそこから訪問していくことにしました。

耕治(小倉北区魚町)

まずは、小倉でチャーハン食べようと思ったらまず抑えてほしいのはこちらです。王道オブ王道です。旨い&旨い。

ただ、通常価格は1200円と僕の懐事情からすると少し高額です。(ちなみに今は65周年記念特別メニューということで、チャーハンにミニワンタンスープと蒸し鶏がセットになり1000円(税抜)です。口の中がフェスティバルになるのでぜひ行ってみてください。)

しかし、この店にチャーハンだけを食べに行く人がどれくらいいるでしょうか。その意味で、お店が偉大であることは疑いようもない事実なんですが、「三大焼飯」のカテゴリーに入れられて、お店側が嬉しいのかな?という疑問も湧いてきます。

「三大中華」があれば考えたいところではありますが、僕はまだまだ中華を語れるほど中華料理をいただいていません。ううむ。

(その意味では焼飯もまだまだ全然食べきれていないのですが。)

蘭州ラーメン(小倉北区古船場町)

大師ラーメンのところで言ったことの舌の根も乾かぬうちに言いますが、ここのチャーハン、パラパラ感がたまりません。ラーメンもまた素晴らしい。チャーハンがミニしかないのも勿体ないですね。こちらの大将に伺ったところ、チャーハンは腕に負担が大きいそうで、大は出していないそうです。ほほ肉のパラパラ感が最高なんですよ。まじ旨い。

寒い冬に、肩を寄せ合って食べるこちらのラーメンは本当に温まります。薬膳ラーメンというのは大げさではありません。これさえ食べていれば風邪には負けない体になりますね。小倉で飲んだ帰りの一杯としても最高にオススメ。二日酔いになりにくい気がします。

娘娘(小倉北区京町)

小倉でやきめしと言えば娘娘さんですよね。昔から2年おきくらいで通っていますが、「Bセット」「ごちそうさまでした」以外の言葉を発することがほぼありません。一度だけ「皿うどん」を頼みましたが、やはりBセット(肉やきめしとラーメンのセット)ですね。歴史、文化、共に偉大な焼き飯であることは間違いありません。一口目の旨さ、素晴らしいです。歳を重ねるにつれ、完食が厳しくなってきましたが、ここは偉大です。やはり三大焼飯に入れるべきかな?!

そんな中、のっぴきならない事態に

ここまで食べたところで年が明け感染症が猛威を振るい始め、飲食店さんにもなかなか訪問しづらい時期となってしまいました。くやしい。様子を見ながらの訪問になりました。まずはテイクアウトを活用しながら、出来る範囲で食べていくことにしました。焼飯のテイクアウトはなかなか選びにくいという現実もありますか。

富貴亭(八幡西区竹末)

そんな中、八幡西区の雄。富貴亭さんで中華丼と焼飯をテイクアウトしました。焼飯も旨いんですが、こちらはやはり中華丼を食べたいお店です。写真のメインが中華丼になっている時点で気持ちがそちらに持っていかれていますよね。「北九州三大中華丼」を決める機会があれば完全にこちらです。かなり早い時期からテイクアウトに取り組まれていてありがたかったです。

松崎ラーメン(若松区桜町)

まだまだ外出を控える機運の中、お客さんが途切れた瞬間を見計らって松崎ラーメンさんに滑り込みました。これ豚骨なの?と思えるくらいのあっさりラーメンが特徴のお店です。鶏スープも入っているのかな。塩分少な目な感じが私にはありがたい。このミニ焼飯は200円でセットにできます。200円の焼飯です。200円!「昔ながらの」という言葉が似あうラーメン屋さんです。この時は、かつてないくらい万感の思いで「ありがとうございました」と言ってもらった気がします。久しぶりにお店で食べる焼飯に、万感の思いだったのは僕の方なのかもしれませんが。

福来家(小倉南区徳力)

お店に来る人が減っている時こそ、いつも満席で入れないようなお店を攻めるチャンスでもあります。そんな思いの中、こちらでいただきました。ラーメンのスープは深い味わいながらも最後まで飲みたくなるようなスープです。このお店こそが北九州ラーメンのベストだ!という人も多いんじゃないでしょうか。セットの焼飯もしっかり美味しい。

来々軒(小倉北区紺屋町)

歴史を感じさせる名店です。お昼のサービスランチを利用するとラーメンと半焼飯で700円と嬉しい値段です。おばちゃんが作ってくれたんですけど、学校が休みだったのかなお孫さんがお店にいらっしゃって、お水をだしてくれたりしました。こういうのがいいんですよ。地域の中に根付く飲食店を応援したいです。

天晴(八幡東区西本町)

しっかりと旨味のあるスープなんですがあっさりといただけるラーメンです。こちらはチャンポンや唐揚げもいいんですよ。焼飯もこれぞ王道という仕上がりの焼飯です。バシッと火が通った焼飯がラーメンに合います。

しかし、このあたりまで食べた時点でふと思いました。この素晴らしいお店たちに、僕はラーメンを食べに行っているのだろうか、それとも炒飯を食べに行っているのだろうかと。これは僕にとってはなかなか深い問いでした。僕たちはラーメンに合う焼飯を食べているのか、それとも焼飯に合うラーメンを食べているのか。しかしまだまだ北九州には名店が多くあります。どんどん食べていかなければなりません。

折尾一番(八幡西区大浦)

サンリブ折尾店の裏にあるお店で、こちらも歴史を感じさせるお店です。とにかく優しい味が特徴です。ラーメン&焼飯の世界線上では、まさに癒しのスポット。こんな柔らかい味の焼飯があるのかというレベルです。この卵がトッピングされているのもいいですね。これひとつで「映え」の力が変わります。オールドスタイルなんですけど、インスタ時代の今こそ再発見されるべき「映え」ですよ。ビジュアル大事。

丸源ラーメン(八幡陣山店)

映えと言えば、最近オープンされたこちらの焼飯ですよね。鉄板の上に盛られた焼飯がでてきて、テーブルで溶き卵を入れてくれるんですよ。上手い。映えとは何かが理解されています。新しいお店だけどいつも満席です。若い店員さんたちの気持ちよい接客も嬉しいお店です。

えびつラーメンセンター(岡垣町鍋田)

3号線沿いの岡垣町にある山田峠から少し逸れたところにある。僕としては個人的に思い入れの強いお店です。この貝汁付き焼き飯には、本当にお世話になりました。いや、お世話になっています。この黒さがいいんですよね。味の濃さと言いますか。ソースをかけて食べても許される。こういうお店には邪道なんかないのがいいですね。しかし、北九州かと言われると場所的に北九州市ではないので「三大北九州」ではないのかなと。

エビス屋昼夜食堂(八幡西区黒崎)

実は私、黒崎あたりが地元でして(正確には鳴水というところ)、35年前程に外食していたのはエビス屋と八仙閣という中華料理屋さんが主な拠点だったんですよ。エビス屋さんの味が僕にとってはローカルそのもので、ここの味噌汁が僕を育てた味です。焼飯もオールドスタイルで旨い。この店は何を食べても旨い。北九州の多様性を象徴するお店です。ただ、焼飯だけを食べに行くお店ではない気もします。ゴマサバとか豆腐のおでん、それからマカロニサラダなんかも食べたいです。

大福ラーメン(小倉南区上吉田)

こんな話をしていると、情報がどんどん集まってくるんですね。そこでとある歴史の先生がお勧めしてくれたのがこちらです。ここの焼飯旨い!旨い!しばらく伺っておらず足が遠のいていたけど旨い。焼飯が大630円、中530円、小300円と刻めるのも高ポイントですよね。焼飯にミニラーメンがつくセットがあるのも焼飯好きには嬉しいです。なぜ撮影した写真の真ん中にスプーンが乗っているのか。確実に僕が乗せたとは思うのですが。なんの意図があったんだろうか。

ラーメン一発(八幡西区三ヶ森)

もともとこの近くで働いていた時期があり、感情移入度が高いお店です。このあたりは激戦区で、旨いラーメン屋さんが目白押しなんです。ラーメンだけでなく麺類のステージが高い地域です。そんな中存在感を発揮し続けるのがこの「一発」さんです。お客さんが本当に多いお店で、ラーメンめちゃめちゃ旨いです。もちろん焼飯も。駐車場のどこに停めようかなと迷っていると、お店のおばちゃんがさっと出てきて「ここに停めて」と案内してくれるのも嬉しい。駐車場案内してくれるラーメン屋さんを僕は他には知らないです。

ラーメン工房 龍(八幡西区三ヶ森)

同地区にある行列ができるお店。近くに住んでいるいとこから「日本一旨いラーメン」だと聞いて初めて伺ったのが、もう15年前くらいでしょうか。それからずっと大繁盛を続けるお店です。ラーメンも焼飯も絶品&絶品。旨い&旨い。ただこちらはセットがなく単品&単品で注文する必要があります。加齢と共に完食は厳しくなってきました。(もちろん食べますが)

北九州三大焼飯とは何か

いろいろ食べてきましたが、未食のところもまだまだありますし、食べたにも関わらず写真を撮り忘れたようなお店もあります。北九州三大焼飯を考えるというのは簡単ではないなということだけはわかりました。また、私の舌がそれほど上等でもないので、味で優劣をつけるというもの難しい。

はっきり言って、全部旨かったです。

ただ、見えてきたのは、中華料理店は「焼飯だけを食べに行くわけではない」ですし、そもそも焼飯と炒飯は違うような気もしますよね。ラーメン屋さんは「主にラーメンを食べに行く」ことが目的ですし。

ここは、「ほとんどのお客さんが焼飯をメインに食べに行っている」お店を重視して、私、不肖中川が選ぶ「北九州三大焼飯」だと言わせていただくことにしました。「大師ラーメン」さん、「月天」さんに加え、「大福ラーメン」さんを、「北九州三大焼飯(中川選び)」とさせていただきます!!!

本当にありがとうございます。選んだ3店は、焼飯にミニラーメンが付くセットがあるのがポイント高いです。いつも大変お世話になっております。

北九州は、多様性に満ちた食文化の街。

皆様の「もっと旨い店があるぞ!」というご意見、大歓迎です。教えていただきたいです。。多様な食文化を誇る北九州ですから、まだまだ私の知らない美味しいお店があるはずです。教えていただいたら必ず私は食べに行きます。そうやってワクワクする瞬間が、私にとってはとても楽しい時間です。

ぜひあなたのオススメのお店をエッセイにしてフードフェスティバル事務局まで送ってください。今あるエッセイたちも想いのこもった、お腹が減る記事ばかりですので、読んでもらえると嬉しいです。

北九州フードフェスティバル2020は終了してしまいましたが、北九州の食は本当にどこのお店も美味しいですよね。北九州で食べるご飯はいつもフェスティバルです。

本当に北九州はおいしくて、たのしい!です。

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